五行論でいろいろ分けてみる。
こんにちは、穴ぐら鍼灸師のシンタロー@森空堂です。@森空堂を足してみました(笑)
前回予告した通り、今回のテーマは「五行論」の具体例を見ていきましょう。
「木(もく)」「火(か)」「土(ど)」「金(ごん。きん、とも)」「水(すい)」に世の中の様々な事象をカテゴリー分けしてしまおう、というのがざっくりとした「五行論」の考え方でした。
しかし、元々はカテゴリー分けをするのが主目的だったわけではなく、世の中の事象の関係性を説明するためにこの考え方が用いられたとも言われています。
そのためか、無理矢理5つにねじ込んだと思われるようなところもありますが、項目ごとに見ると納得がいくものが多いのも事実です。
まぁ、なので「へぇ、これも木に属しているんだー」くらいで見ていくと割とすんなり理解できると思います。受験勉強ではありませんから、そこら辺は気軽にいきましょう。
さて、分け方をどう見ていくかで理解のしやすさが大きく変わります。
まずオススメなのが、五志(もしくは五情)という分類。
頭から木火土金水の順番です。
五臓:肝 ・心 ・脾 ・肺 ・腎
五志:怒(ど)・喜(き)・思(し)・憂(ゆう)・恐(驚・きょう)
五志は人間の感情を五行に分類したものです。
「肝を病むとイライラする」もしくは「イライラすると肝を病む」と考え、これは「怒髪天を突く」「怒りで頭に血が昇る」という諺を考えるといいでしょう。
肝の働きの一つ「肝は血を司る」と関連して怒りと肝の関係を説明します。
「考えすぎると脾を病む」と考えると、これは考え事が過ぎると胃の痛みが出現することがありますからわかりやすい。食欲がなくなったりとかもありますね。
「感情の変化が身体に影響を及ぼす」と考えると、すんなり理解していただけると思います。
次に五官(ごかん)と五華(ごか)という分類を見てみましょう。
これらは五臓の状態を把握するための一つの指標にされるものです。
五臓:肝・心 ・脾・肺・腎
五官:目・舌 ・口・鼻・耳
五華:爪・面色・唇・毛・髪
……書いていて「鼻毛」に目がいってしまいました……すみません、気にしないでください。
縦ではなく、横が分類ですのでお間違えなく。
耳や髪の毛の状態をみて、腎の状態を推測する。耳の疾患には「腎虚証」で対応する、と考えます(無論、それだけで判断するわけではありません)。
鼻の異常は肺と関連するため、「肺虚証」として治療をすることがあります。例えば、花粉症の症状を改善するために「肺虚証」の治療を行う、といった具合です。「毛」はうぶ毛のことを指し、うぶ毛や皮膚の異常があれば「肺虚証」と捉えることもあります。
もっとたくさんの分類はありますが、とりあえずこんな風にわかれているんだ、と思ってもらえれば良いです。
ほかの分類も気になる方は「五行色対表」などで調べてもらえるとよろしいかと。
うーん、やはり今回も長文になってしまいました。
なお、後半に書いた東洋医学的診断からの治療はあくまでも一例です。ほんの触りですから、誤解のないようお願いします。
それでは、また次回もお付き合いくださいませ。
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