シンタローの穴ぐら鍼灸雑記 〜東洋医学issue〜

開業鍼灸師のシンタローが東洋医学や鍼灸についてつらつらと書いています。

「腸活」を東洋医学で考えてみよう、編。

こんばんは、穴ぐら鍼灸師のシンタローです。
 
以前、腸活について触れました。
「腸は第二の脳」とも言われていますね。
『腸脳相関』なんて言葉もあるくらいで、腸の状態が悪いと脳に影響し、うつ症状になったり悪化したりするという話も出ています。反対に腸の状態を改善することでうつの症状が改善されるというデータもあるそうです。
腸内細菌の状態と花粉症の症状改善にも関係があると言われています。
 
今回は前回よりも詳しく「腸活」を東洋医学的に考えてみようと思います。

腸の働きを、東洋医学的に言語変換をするときに、まずは《脾》《胃》《肺》の働きを考えるといいでしょう。《脾》と《胃》は臓腑の表裏関係にあり、ざっくり言えば消化器の働きを指します。《肺》はシンプルに呼吸器の働きを指します。

 
五臓の表裏関係とは、密接に関係する二つの臓器のことで、五行論とも合わせてみると
五行:臓 と 腑
木:《肝》と《胆》
火:《心》と《小腸》
土:《脾》《胃》
金:《肺》と《大腸》
水:《腎》と《膀胱》
というように、特にお互いの関係が深い臓と腑であると考えています。
 単純に《大腸》と《小腸》として考えれば《肺》と《心》と考えてもいいのでしょうけれど、経絡を考えるとやはり《脾胃》と《肺》かなぁと思います。

《脾胃》は、飲食物から「後天の精」と呼ばれるエネルギー(気)を取り出します。そしてそれを《肺》に送り、「後天の精」が変化した気・血・津液を《肺》の力で全身に行き渡らせます。
 
……はい、急にわかりにくい話になりました。
すごーく乱暴な書き方をすれば、「ご飯を食べると、消化器で身体に必要な栄養素を取り出す。それが身体に行き渡ることで身体を動かせるのだ」という感じです。
 

全体論で考えれば、どの臓腑も欠かせません。
しかし、きちんと臓腑を働かせるために、まずはそのエネルギーをどこから得るかが大切。
その役を担っているのが《脾胃》であること、そして全身にエネルギーを行き渡らせるのが《肺》であることが理解できればそれでOKです。

で、これは少しアプローチを変えた考え方ですが、
便秘でも下痢でも、お腹の調子が悪いとずっと気になってしまって、深呼吸ができなくなりませんか? 気づいたら呼吸が浅くなっていることは結構あると思うんです。
ということは、《肺》がうまく働かないってことではないか、とシンタローは思います。
《肺》が働かなければ、《脾胃》が充実していてもエネルギーは身体に回りません。
つまり《脾胃》と同時に《肺》の働きも改善しないと、お腹というか腸の動きは改善しない、と言ってもいいでしょう。
細かいところは大幅に端折っていますが、腸活を東洋医学で考えるひとつの指標になればいいなと思います。

まぁ、実際お腹の調子が悪い人は足にむくみが出ていたりとか、胃のあたりから臍の下に掛けてとても冷えていたりとか、治療の際にはチェックするポイントがたくさんありますが、今回はこんなところで。

 
さて、いよいよ明日から自分の治療院《森空堂》が稼働します。
すでに予約をいただいていて、嬉しい限りです。
明日はエイプリルフールではありますが、本当にオープンしますので、今後ともよろしくお願いいたします!
店舗の電話も開通しましたので、ご予約はお電話でもメールでもLINEでも受け付けていますよ〜。
 
 
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